編集部ブログ

漂流するセブン&アイHD

2010年03月07日
 前近代的な商習慣と非科学的なマーケティングが支配していた日本の流通業界に「革命」をもたらしたはずの鈴木敏文会長兼CEO率いるセブン&アイホールディングが、今、漂流しています。今月2日に修正発表した2010年2月期の連結業績予想は、本業の儲けを示す営業利益が2500億円から2230億円へと前期同期比で21%の減。当期純利益も同57%減の1090億円から400億円へと大幅に目減りしています。傘下に持つ百貨店のそごう・西武の収益悪化が止まらず、主力のコンビニエンスストアも消費不況の直撃を受けて失速。西武有楽町店の閉鎖等に伴う特別損失の計上も足を引っ張りました。余りに格好悪い決算数字からマスコミの関心を逸らすためでしょう、これまた既存事業とのシナジー効果に「?」マークが付くタワーレコードへの出資・業務提携を同時発表しましたが、市場の目はそんなことでは誤魔化せません。同社の株価は今月に入って下げ足を一段と強めています。

 「革命政権」がほどなく保守反動化し、哀れな末路を辿るのは国際政治の世界では幾となく繰り返されてきたことですが、この法則は、実は、国内の流通産業にも当て嵌まるものなのかも知れません。かつては確かにあった経営の「革新性」を喪失し、当該会社の幹部はそれを強く否定するものの、「世襲」に向けた動きすら顕在化している「鈴木王朝」のまさに終焉を、我々は目撃しているのだと言えるのではないでしょうか。詳細は「企業研究 セブン&アイHD」(70頁~)をご覧ください。


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