|
|
|
 |
|
| |
| 「CO 2温暖化主犯説」に物申す |
| |
 |
|
丸山 茂徳(まるやま しげのり)
(東京工業大学教授)
1949年徳島県生まれ。名古屋大学大学院博士課程修了。地球変動や惑星科学などの分野で業績を挙げ、2002年に日本地質学会賞、06年に紫綬褒章を受賞。編著・共著に『プルームテクトニクスと全地球史解読』『生命と地球の歴史』等。 |
|
| |
―― CO 2が温暖化の大きな要因との見解が定説になりつつあります。
丸山 CO 2問題と温暖化は切り離すべきです。確かにこの百年間温暖化傾向にありましたが〇・五℃に過ぎず、地球の歴史上、全く異常ではない。化石燃料を最も焚いた一九四〇年から八〇年に気温は下降しており、CO 2主犯説は崩壊しています。大気の気温を決める最大の要因は雲です。雲が一%多ければ気温は一℃下がります。
―― 雲の量を決めるのは何ですか。
丸山 最大の要因は宇宙線の飛来量です。宇宙線が雲の凝縮核となる。これに最も影響を与えるのは太陽の活動です。活動が活発だと宇宙線は地球内に入って来なくなる。活発だった太陽の活動は二年前から減衰しています。もう一方で宇宙線飛来量を強い地球の磁場が遮断する。地球の磁場が弱くなると飛来する宇宙線量が増えますが、この磁場も弱くなっている。したがって温暖化ではなく、これから寒冷化が始まるでしょう。
―― 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の見解をどう見ますか。
丸山 今後の温暖化は無いし、CO 2の温室効果は微小です。IPCCの見解の歪みは評価報告書を出すたびに大きくなり、昨年の第四次評価報告書では、温室効果ガスとしてCO 2の十倍以上の効果を持つ水蒸気の記述が消えました。そして「過去一千年の気候は一定だ」と論じています。しかし地球の気温は変動を繰り返している。この説はスベンスマークが提案しましたが、「生成のメカニズムがわからない」とIPCCは却下しました。
―― 誤解の原因は。
丸山 組織ができると、構成員は個人の幸せを求め始めます。IPCCも健全な目的で生まれたが、CO 2主犯説で食っていこうという方針を守り始めた。「CO 2は固定できる」「コンピューターを使えば解決策も出せる」と訴えれば研究費も下りる。科学はしばしば政治に利用されます。「地球のために」というのは受けが良い。アル・ゴアはそれを知っています。組織がある方向に走り出すと止まれない。社会が科学の質を変えてしまう。ガリレオやダーウィンへの迫害と同じ現象です。
―― そもそも地球のことはどれだけわかっているのでしょう。
丸山 これまで地球(気象)しか見てこなかったから、暖冬か否かの予測すら外れてきました。地球環境は銀河の中の相互作用で決まるのです。この点に関する知見は現在、どんどん蓄積されています。二〇二〇年に温度は一℃から二℃上がるなどと言っても、二十年もしないうちに温暖化が否定されれば科学への大きな不信が生まれる。これがCO 2主犯説の最大の罪です。
―― ただしエネルギー危機に関する覚醒効果はありました。
丸山 確かに低炭素社会に移行する必要があります。それは温暖化するからではなく、人口増に耐えられないからです。二〇五〇年に世界人口は百億に近づき、人類史で最大の悲劇の時代が始まるでしょう。六十億以上の人口を現在賄えるのは化石燃料という貯金を食い潰しているからです。石油はどんどん掘りにくくなる。それ以前に食糧が足りなくなる。人口を計画的に減らして食料を増やす必要があります。日本は諸外国に省エネの技術援助を行い、人口減少社会のお手本になるべきです。地球温暖化の狂想曲に踊らされれば本質を見誤ります。 |
| |
| 〈インタビュアー 編集長・惠志泰成〉 |
| |
 |
|
|