連載

金メダル候補が陥った「泳法違反」
高橋繁浩(競泳選手)不運の名選手たち(連載6) 中村 計

 山の頂点までは、一息だった。
「理由なんてわからない。勝っちゃったんだもん、って感じでした」
 小学生のときは授業で泳いだだけ。中学では水泳部に所属していたものの、そのクラブは冬は缶蹴りをしているような牧歌的な運動部だった。そんな高橋繁浩が、中学三年の春、いきなり平泳ぎ百メートルで中学記録を出した。
 現在、中京大学体育学部の教授で、水泳部の監督も務める高橋は、真っ黒に日焼けした顔を・・・
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