連載

今井邦子~覚醒~むかし女ありけり(連載118) 福本邦雄

 アララギで島木赤彦のもと、順調に歌人としての実力、地歩を固めてきた邦子であるが、家庭においては前途多難、夫との仲は冷えこむ一方であった。当時、白樺派の人道主義運動が盛り上がりをみせ、文芸雑誌『白樺』には毎号のようにロダンやゴッホ、ゴーガンなどの作品写真が掲載されていた。初めてまとまった形で紹介された海外の芸術作品に、文学青年、芸術家の卵たちはたちまち夢中になった。邦子もその例外ではなく、ロダンの・・・
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