連載

元東宮大夫が見た宮中祭祀皇室の風(連載13) 岩井克己(朝日新聞編集委員)

 現天皇の皇太子時代に東宮職のトップとして十二年間仕えた安嶋彌・元東宮大夫(八十七歳)が先頃、私家版の詩集を送ってくれた。

 元文化庁長官で、官僚離れした文人肌。『小詩集2 時』と題された小冊子をめくっていて、「古代の神事」という詩に目が吸い寄せられた。一人の元宮内官吏が抱いた宮中祭祀観が淡々とつづられているが、並々ならぬ洞察が凝縮されているように思った。
 詩は、まず、日本の
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