連載

永遠むかし女ありけり(連載100) 福本邦雄

 この歌は、石川啄木の妻・節子がわずか十九歳で夫と新居を持った折、雑誌『小天地』に寄稿した作品である。新婚のよろこびもあり、いわば一番希望に満ちた時期に詠まれた歌であるにもかかわらず、なにやらこの先の厳しい運命を暗示するかのような趣を感じてしまうのは、筆者のうがちすぎであろうか。啄木の結婚生活が言葉は悪いが惨憺たる末路を辿った事を知っていればこそ、そう読み取れてしまうのかもしれない。
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