連載

「新聞記者」 門田勲著本に遇う(連載123) 河谷史夫

 突然のことではなくて、前々から予定されていたことであるが、二月の半ばに勤め先を離れた。六十歳の定年におまけをつけてくれたので六十五までいた。三十九年と十カ月いたことになる。

 朝日新聞というところは「ぬるま湯」といわれた。出ると風邪を引くとの謂である。物足りないものがあると同時に、あまりぎちぎちとしていない、一種のおおらかさを讃えたものでもあったらしい。もっともわたしが入った一九七〇年・・・
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