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経済

トヨタ章男に「早期退任」のすすめ

戦略なき経営者に「失格」の烙印

2012年1月号

 二〇一一年十二月に開催された東京モーターショー。二年に一度開かれる自動車産業の祭典で、メーカー各社は自社の将来展望と戦略を華々しくアピールした。その晴れの舞台で浮き彫りになったのは、業界の盟主・トヨタ自動車の将来展望と戦略のなさだった。展示の要となるはずのプラグインハイブリッド(PHV)はメーンブースの片隅に追いやられ、話題のスポーツカー「86(ハチロク)」も他社製エンジンを搭載しているからか中央からかなり離れた位置にポツリと置かれているありさま。「最も目立っているのがイメージキャラクターのドラえもんという摩訶不思議な展示だった。この先の二年間、トヨタが何をやりたいのかサッパリ分からない」と、取材陣も首をひねるばかり。図らずもモーターショーで露見したトヨタの迷走ぶりは、すでに全社を混乱に陥れつつある。この迷走のハンドルを握っているのが豊田章男社長である。

「何をやりたいのか全く見えない」

「たとえ、ものづくりを取り巻く環境が厳しくなったとしても、ものづくりの底力を信じ、未来のクルマ社会に向けた歩みを一歩一歩着実に進めていきたい」  モーターショーで行・・・