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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》「宝くじ」の闇

総務官僚が公然とピンハネ

2012年1月号

 二〇一〇年五月の行政刷新会議(事業仕分け)で、宝くじ関係団体の廃止とともに、総務大臣に対して「問題が解決されるまで宝くじの販売を認めるべきではない」との結論が下された。

 にもかかわらず宝くじは、一度も中断することなく、現在に至るまで販売が続けられている。十二月には、「年末ジャンボ宝くじ」のテレビコマーシャルが盛んに流れていた。

 総務省を担当していた全国紙記者はこう語る。

「宝くじを買う人は、仮に当たらなくても地方の財源として有効活用されると思っている。しかし、いまだに様々な名目をつけて、総務省関連の法人に宝くじマネーが簒奪されている」

 総務省が設置した「宝くじ問題検討会」で、問題点の洗い出しをして、一一年度からは改革を行ったというが、目くらましだ。偽装や粉飾を施しながら、総務官僚の利権は温存されている。

たかりまくる「天下り法人」


 事業仕分けの過程で、宝くじ関連法人側から反論に立ったのは、伊藤祐一郎・・・