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韓国歪める「司法システム」

「恒例」前大統領逮捕も時間の問題

2013年3月号

 二月二十五日、早くも支持率が下落傾向のなかで、朴槿恵韓国大統領が就任した。国内経済や北朝鮮、日韓問題など多くの課題を抱えながらの船出だが、韓国内で目下最大の注目は李明博前大統領に近づく訴追だ。政権交代のたびに前大統領が訴追されるのは、韓国における恒例行事である。 「司法検察は権力者の道具。もっといえば、裁判所も含めた司法システム全体がひたすら権力者の意向を忖度し、最近では世論におもねってきた」  在ソウル政治ジャーナリストはこう語る。近代国家の司法制度からはおよそかけ離れているが、韓国ではこれが当たり前なのだ。しかしこうした前近代的システムが国内社会だけでなく外交にも影を落としている。 「最近はどこもコンプライアンス(法令順守)が喧しい」  ある財閥系メーカー幹部はこう語る。韓国の経済団体である「全経聯」はこのほど、遵法経営を宣言した憲章を発表し、最大財閥であるサムスン・グループは全傘下企業にコンプライアンス経営を呼び掛けた。大企業に近かった李前大統領から、朴新大統領へと政権が移ったことに依る措置である。

「外交摩擦」を生み出す

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