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経済

部品カルテル「裏切りと報復」の内幕

日本企業「巨額賠償」これからが本番

2014年4月号

「カルテルなどの競争法違反行為に関与せず、自由かつ公正な競争に努めます」。自動車部品最大手デンソーの社員行動指針には、こう書いてある。だが、「自動車部品カルテル」の文字が新聞紙面に躍る日が最近はやたらと多い。

 米司法省に「史上最大の独禁法違反事件」と言わしめた最近の一連の自動車部品カルテル事件に対して、当該企業のみならず、日本社会の「認識」は十分だろうか。「暴利を貪ったわけではない」「価格下落による品質低下を防いだ」―。いくらでも言い訳はあろう。だがその裏で、相次ぐカルテル摘発によって今や部品業界はかつての談合相手と醜いつぶし合いを行い、自己保身に走り、知らぬそぶりで偽りのコンプライアンスを叫ぶ醜態を曝している。

「こうなったのは、特に古河、住友ら電線業界のせいだ。皆、内心そう思っている」。ある部品メーカー関係者はこう吐き捨てる。なぜ部品業界でカルテルが起きるのか。野暮な疑問は後にして、まず「なぜバレたのか」「バレ続けているのか」を、あえて「追われる側の目線」で源流を遡り検証しよう。

始まりは電線業界の「仲間割れ」

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