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政治

安倍「健康問題」の真相

一強政権の心配の種「難病」の具合

2015年6月号

「安倍晋三首相は今、彼の人生の中でおそらく物心ついてから初めて、自分の全力を出せているのではないか」  安倍首相周辺は最近、首相の元気一杯ぶりをこう表現した。人生のうちで現在が一番、体調がいいのだろうという意味だ。  確かに、特にゴールデンウィーク中の訪米を成功裏に終えた後の首相は、傍目にも気分の高揚が感じられる。体調が不良ならばそうはならないはずである。 「ほかに批判することが見つからないから、こんなことを取り上げるしかないのだろう」  安倍首相は五月二十日の党首討論で、自身が「(日本に降伏を求めた)ポツダム宣言はつまびらかに読んでいない」と述べたことについて、朝日新聞などが繰り返し批判したことを周囲にこう笑い飛ばしてみせた。  最近の言動はむしろ余裕綽々だとすら言える。自民党は「安倍一強」体制が続き、野党は国民の支持を全く集めていない。目標の一つだった集団的自衛権行使の一部容認は不完全ながらも見通しがたち、憲法改正も現実の政治課題として視野に入っている。  いかにメディアが足を引っ張ろうが、内閣支持率は四割台後半から五割台半ばを維持している。これ・・・