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厄介なる「潘基文」国連事務総長

「反日」韓国大統領になる公算大

2015年10月号

「国連事務総長は特定の過去に焦点を当てるのではなく、未来志向の姿勢を加盟国に促すべきだ」。九月十一日の参院平和安全法制特別委員会で、安倍晋三首相はこう答弁した。  答弁の矛先は、潘基文国連事務総長。安倍首相は、三日に北京で開かれた「抗日戦争及び世界反ファシズム戦争勝利七十周年」記念式典への同氏の出席について「極めて残念」と語った。  日本政府は潘氏の出席問題について「国連は中立であるべきではないのか」と指摘したが、潘氏は国営の中国中央テレビのインタビューで「歴史の経験から学ぶことは非常に重要だ」と反撃。「(パレードに)心を揺さぶられた」と、日本政府の感情を逆なでするような言葉をまくし立てた。  国連事務総長に対しては、国連常任理事国の米英仏中ロ五カ国(P5)がそれぞれ毎年一回、自国に招待することが慣例となっている。P5も国連を自国の権威発揚に利用したい思惑があり、今年の中ロのような発想は至極当然とも言える。  ではなぜ、潘氏は中国側の招待を受けたのか。 中国が打ち込んだくさび?  職業外交官出身の潘氏は、金泳三政権時代の大統領府外交安保・・・