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経済

《企業研究》NHK

受信料「横領・浪費」と「籾井解任」カウントダウン

2016年1月号

「不祥事だけは起こすな、起こせば政治家にますます付け込まれるだけだ、と部下には口を酸っぱくして言ってきたのにこのザマ」。日本放送協会(NHK)中堅幹部の一人が天を仰ぐ。

 通信・放送設備の整備や保守を手掛ける子会社、NHKアイテック(東京・渋谷)で昨年十二月半ばに発覚した横領疑惑事件。同本社と千葉事業所に籍を置く四十歳代の男性職員二人が地上デジタル化に伴う施設の撤去・改修など、放送関連設備の工事や業務を実態のないペーパーカンパニーに架空発注、外注費などを懐に入れていたというもので、着服した金額は二〇〇九年から一五年までの六年間で約二億円にのぼるという。

 官邸内からも「二億円はまずい。一月からの通常国会では、髙木毅復興大臣や軽減税率の問題より、深刻だ」との声が上がっている。

 NHKアイテックではその半年前にも五十歳代の部長がカラ出張を繰り返し、約二百四十万円を不正に受け取って諭旨免職させられるという事件が明るみに出たばかり。これを受けてNHKでは「管理・監督を一層強化する」としてきたが、今回の不正は東京国税局の税務調査・・・