三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

《土着権力の研究》長崎県 自民党県連

「新土建王国」を牽引する議員たち

2016年2月号

 一九九七年に諫早湾奥部が潮受け堤防構造物によって分断されてから約二十年が経過する。水門を巡る漁民と入植農民の対立は、司法の場でも混迷を深めたまま解決の糸口がみえず、時間だけが過ぎている。当時、巨大公共事業で全国的な議論の中心となった地元長崎県では今、ダムや高速道路、新幹線といった巨大工事計画が目白押しだ。東北の被災地に次ぐ土建王国といわれる長崎県を牽引しているのは、自民党長崎県連にほかならない。