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経済

京浜急行電鉄に迫る「経営失速」

JR東の「大攻勢」に打つ手なし

2016年7月号

「うかうかしてるとJRにぱっくり買収されちゃうんじゃないの」。私鉄大手関係者らの間でいま、半ば冗談交じりにこんな臆測が飛び交っている。
 東日本旅客鉄道(JR東日本)が今年度から本格着工するとしている東京・品川の大規模再開発事業。山手線の品川駅―田町駅間に新駅をつくって東京五輪が開催される二〇二〇年に暫定開業させるとともに、両駅間の車両基地跡地約十三万平方メートルを再開発。オフィスや住宅、ホテル、商業・文化施設などからなる高層ビル計七棟(延床面積百万平方メートル)を建設しようというもので、二三~二四年の「街びらき」を目指す。
 さらにJR東ではこの新駅を基点にして東京駅方面、新宿駅方面、新木場駅方面の三ルートから東京貨物ターミナルを経て羽田空港に直結する地下新線も今後、十年程度をかけて整備する。総事業費は都や関係機関の負担分なども合わせると、両方で「八千億円をはるかに超える水準になる」(不動産業界関係者)見込みだ。
囁かれる品川「撤退」
 こうしたJR東による「大攻勢」(小田急電鉄幹部)の煽りをモロに受ける形とな・・・