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政治

天皇退位を翻弄する安倍政権

皇室の意向「一切無視」の官邸

2017年10月号

 天皇陛下の退位と改元の日取りがなかなか決まらない。閣議決定の前に日程を協議する皇室会議は、九月四日に予定されていたのに流れた。一部新聞は「年内に決定」と報じるが、会議出席者の日程調整は行われていない。六月に天皇の退位等に関する皇室典範特例法が成立・公布後は粛々と手続きが進むとみられていた。何が障害になっているのか。背景には、またしても政権の都合を最優先する安倍官邸の手前勝手な思惑に翻弄されている実情がある。
 八月二十九日付産経新聞は、一面トップに「譲位期日 決定は補選後」という見出しの記事を載せた。皇室会議について、政府が九月中の開催を見送り、十月二十二日に予定されていた衆院三補選以降にずれ込む見通しだという内容。九月開催見送りは同じ日、複数のメディアが報じたので、政府筋がリークして書かせたとみられる。奇妙なのは、産経だけが政治日程を説明に持ち出した点だ。

皇室軽視の「政高皇低」気質

 このリークには伏線がある。数週間前、複数メディアが「九月開催へ」と報じていて、それを打ち消す必要があった。しか・・・