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イランと「アルカーイダ」秘かな結託

IS後「テロ組織再興」の不吉な要因

2017年12月号

 イスラム教シーア派の盟主イランが、スンニ派の国際テロ組織「アルカーイダ」を長年極秘に支援していたことが、米トランプ政権の秘密文書公開で明らかになってきた。
 支援対象はもっぱら、創始者ウサマ・ビンラーディン一家を中心とするアルカーイダ中枢だが、後に過激派組織「イスラム国(IS)」へと発展するグループとのつながりもあり、IS衰退後の国際テロ組織の行方にも影を落としている。
 米国が公開したのは、二〇一一年五月にパキスタン・アボタバードでビンラーディンを米軍特殊部隊が襲撃・殺害した際に押収した、ビンラーディン家の文書の一部。ある民主党議会筋は、「トランプ政権のイラン敵視政策を正当化する狙いがある」と述べ、公開の意図とタイミングに疑問の声をあげるものの、〇一年の「9・11」米同時多発テロ事件後の、アルカーイダの離合集散ぶりをつかむことができる内容だ。
 同時テロ事件後にアフガニスタンに侵攻した米軍は〇一年十二月、パキスタン国境近くの山岳地帯トラボラで、ビンラーディンら幹部を追い詰めた後に、行方を見失った。殺害時にオバマ大統領や米政府幹部が明らかにしたところでは・・・