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米名門大学で広がる「極左化」

「反差別運動」がキャンパスを席巻

2018年1月号

 米国の大学で、「反差別」の嵐が吹き荒れている。ドナルド・トランプ大統領の下で勢いを増した白人至上主義、男女差別、性的嫌がらせに反対する動きだけではなく、同性愛者や性同一性障害、トランスジェンダーへの理解を欠く言動まで、キャンパスから徹底排除する運動だ。その矛先は、「言論の自由に反する」「行き過ぎ」と警告する教職員たちにまで向かう。

「文化大革命のよう」

 学生たちの戦いの先頭を走るのは、東部の名門「ハーバード大学」である。ここでは学生団体だけでなく、大学当局や教職員が、あらゆる「差別」に目を光らせる。
 二〇一七年二月のバレンタイン・デー直前には、大学のコンピューター・クラブがオンライン上で「男女カップル誕生」イベントを実施していることをとがめられ、中止に追い込まれた。男女カップルの組み合わせから、同性愛者やトランスジェンダーが排除されていて、差別的イベントであるというのがその理由だ。
 このイベントは地元商店街とタイアップして二十年以上、バレンタイン・デーの人気企画として定着していた。・・・