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経済

日本公庫も「不正融資」だらけ

商工中金と同罪の「財務省植民地」

2018年2月号

「経済産業省の植民地を剝奪した一方で、自分たちの領地は温存できた。財務省の完全勝利だ」
 経産省幹部の一人は、こう不満を漏らした。昨年一年間、不祥事に揺れた商工組合中央金庫(商工中金)。年明け、元経産事務次官の安達健祐社長の後任に、プリンスホテル取締役常務執行役員の関根正裕氏が就く人事が発表された。今後は、関根氏の下で組織の立て直しが行われ、数年後を目処に民営化される見通しだ。
 商工中金の不正は、震災などの影響を受けた企業に対する、「危機対応融資」で起きた。営業担当者が、企業の決算書などを改竄、捏造して融資が必要な経営状態に見せていたことが問題となり、併せて、商工中金による民業圧迫が批判されたのだ。
 実は同時期に、もうひとつの政府系金融機関、日本政策金融公庫(日本公庫)についても、民業圧迫の指摘が浮上したが、所管する財務省はすぐさまこれを否定した。取材した全国紙経済部記者が語る。
「財務省の担当者や幹部は、『今回の問題は商工中金特有の問題』だと言い張った」
 さらに「日本公庫には不正はなく、民間金融機関ではできない融資をしているので・・・