米連邦捜査局（ＦＢＩ）のトップから、「米国の大学は中国スパイの天国だ」という、とんでもない評価が飛び出した。
　クリストファー・レイＦＢＩ長官は、二月に行われた米上院情報委員会の公聴会で、中国が各種のスパイ機関をフル活用して、米国の技術や最先端科学の成果を盗み出そうとしているばかりか、文系・理系の区別なくスパイのリクルートを進めているとの報告を行った。
　中国政府の中国語語学教育機関「孔子学院」についても、委員たちから「世論操作を行う、情報工作機関ではないか」との懸念が表明され、長官は「監視している」と応じた。
　後述するように、全米の大学では目下、三十九万人もの中国人留学生が学んでいる。クラスのどこを見ても、中国人が目に入るというほど、中国の若者でキャンパスはあふれている。ＦＢＩや米中央情報局（ＣＩＡ）と中国当局の、大学を舞台にした諜報合戦は高度化・複雑化する一方だ。

中国のスパイ術は「藍金黄」

　中国当局の「学生スパイ」工作は、留学生が今年一月末に公開した、録音記録からも分・・・