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経済

二兆円企業「リコー」に響く晩鐘

リストラと資産売却だけが延命策

2018年4月号

「戦略転換によって、収益構造の強化および資産の適正化を行ない、構造改革におおむね目途を付けることができました。来る2018年度は全社一丸となり、業績を回復させ、当社の新たな成長に向けての第一歩を踏み出します」
 事務機販売の北米子会社、IKON(アイコン)オフィスソリューションズや米ITサービス子会社、マインドシフトテクノロジーズを巡る計一千八百億円にのぼる巨額減損計上と二〇一八年三月期での六年ぶり連結営業・最終赤字転落を発表した三月二十三日夕。リコーの山下良則社長は「ステークホルダーの皆様へ」と題してこんなメッセージを送った。これまで二百億円の黒字を見込んでいた営業損益は一転、過去最悪となる一千六百億円の赤字(前期は三百三十八億円の黒字)に、収支トントンとしてきた最終損益も同じく一千七百億円の赤字(同三十四億円の黒字)へと沈む。
 IKONは約一千六百億円を投じて〇八年、マインドシフトは米家電量販首位のベストバイから一四年、いずれもM&Aで手に入れた会社だ。しかし「北米市場でのペーパーレス化が想定を上回って進み、競争激化で単価も下落」(山下社長)するなど苦戦続き。・・・