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社会・文化

NHKが「安倍ベッタリ路線」と決別

上田体制「政治部離れ」の成否

2018年6月号

 NHKの上田良一会長が籾井勝人氏の後任としてトップの座に就いてから間もなく一年半。前任がお騒がせ男だったがゆえ、影が薄いと受け取られがちだが、内部では安倍政権に対する「報道クーデター」が静かに、しかし確実に進行し、政府側との軋轢が激しくなっている。最大の理由は、NHKが報道局社会部主導で「左旋回」を強めているからだ。「NHKは政治部が君臨するカースト制」との見方も業界ではいまだに根強いが、それも今は昔の話である。
 そもそも上田氏が籾井会長の後任に選ばれたのは消去法。安倍晋三首相がJXホールディングス相談役の渡文明氏らに会長就任を打診したものの、次々と断られ、常勤のNHK経営委員を務めて「人畜無害」(政府筋)と思われた元三菱商事副社長の上田氏の起用が決まった。だが、その上田氏と安倍官邸の蜜月は就任後ほどなくして崩れる。朝日新聞が森友学園への国有地売却に伴う疑惑をスクープ。NHKも追随してこの疑惑を大きく報じ始めたのが発端だ。

官邸の抗議もどこ吹く風

 加計学園の獣医学部新設問題では、NHKが特ダネ・・・