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南北朝鮮「終戦宣言」は来年も無理

米中衝突で半島情勢も停滞へ

2018年12月号

 板門店で四月に行われた南北首脳会談で、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が署名した板門店宣言に明記された、朝鮮戦争の終戦宣言を巡る調整が難航している。
 板門店宣言には、朝鮮戦争休戦協定締結から六十五年となる今年のうちに、終戦宣言を採択するため「南北と米の三者、または南北と米中の四者による会談」を推進するとの項目が盛り込まれた。しかし、米朝の非核化交渉が難航、終戦宣言を巡る調整も失速した。年内どころか、来年も難しいとの見方が大半だ。
 最大の要因は、南北と米中のそれぞれの思惑が絡み合い、解のない連立方程式のような状態になってしまった点にある。終戦宣言の象徴的性格は、当事国間の駆け引きに利用される脆弱さを抱えている。

深刻な米韓の亀裂

 四月の板門店宣言署名以降、南北は、終戦宣言が米朝の信頼醸成を図る措置だとして米国に受け入れを促してきた。
 米国が朝鮮国連軍司令部の解体や在韓米軍撤退を迫られることを懸念している点について、韓国は「象徴的宣言なので変更はない」と米・・・