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政治

二島返還で「衆院解散」の亡国

《政界スキャン》

2018年12月号

 聞けば聞くほど怪しい。安倍晋三首相がプーチン露大統領と加速させるという日露平和条約交渉の中身である。
 交渉の「基礎」となる日ソ共同宣言(一九五六年)は
「ソ連は歯舞群島および色丹島を日本に引き渡す。ただし、平和条約が締結された後に現実に引き渡される」
 と書かれている。日本側は
「これまでの交渉の経緯から、当然、二島の主権が引き渡されるという意味だ」
 と言うが、プーチン氏は
「どのような基準が設けられ、どちらの主権になるのかは書かれていない」
 と指摘し、何をどのように引き渡すのかあいまいにしている。これでは、二島返還が最低ラインの「出発点」どころか、交渉が最も上首尾に運んだ場合の「最終ゴール」なのかもしれない。あれこれ条件が付いて、実際には「ゼロ島返還」に終わる可能性だってないわけではない。
 ところが、そんな重要な論点についてさえ、安倍首相は
「いちいちコメントしない」
 と言葉を濁す。日本の原則的立場は今なお、何度も国会決議を重ねてきた四島返還のままのはずだが、菅義偉官房長官・・・