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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》 日本ラグビー協会

W杯を「大失敗」させる閉鎖組織

2019年1月号

 日本各地を舞台として、今年九月に開催される「ラグビーワールドカップ」日本大会を控え、落葉の舞う昨年の晩秋、東京・紀尾井町の日本民間放送連盟に加盟各社の幹部が顔を揃え、とある講演会が開かれた。壇上に立ったのは「日本ラグビーフットボール協会」(以下、協会)の坂本典幸専務理事。W杯の試合は主に日本テレビ系列が放送する予定だが、他のキー局もキャンプ地を抱える系列局があり、日本大会をどう盛り上げるのか関心が高い。
 だが、ラグビーで視聴率はあまり稼げない。それゆえ「どう数字(視聴率)を取れるように盛り上げられるのか」と坂本氏の講話を聞きに集ったわけだ。
 街角のスポーツバーのテレビ観戦でも、あれだけ盛り上がるサッカーW杯に比べ、ラグビーの視聴率は大きく見劣りする。昨年十一月初旬、「オールブラックス」として名をはせ、世界最強を誇るニュージーランド代表と日本代表の試合でさえ、視聴率はわずか三%。この招待試合に協会は一億円をはたいたにもかかわらず、である。サッカー日本代表の試合でコンスタントに記録する視聴率一〇%以上の三分の一にも満たないのである。「いかにしたら視聴率が取れるのか・・・