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経済

トヨタホーム「放逐」章男の真意

父・章一郎との「確執」が表面化

2019年6月号

 トヨタ自動車とパナソニックは、グループ企業で展開している両社の住宅事業を統合すると五月初旬に発表した。二〇二〇年一月に共同出資で「プライム ライフ テクノロジーズ」を立ち上げ、同社の傘下にトヨタホーム、ミサワホーム、パナソニックホームズを置く。戸建住宅の供給戸数が約一万七千戸と、国内住宅業界ではトップクラスの企業が誕生することになる。

家訓「一代一事業」を否定

 トヨタの豊田章男社長は「両社の住宅事業を核としながら、クルマやコネクティッド事業を持つトヨタと、家電や電池、IoT事業を持つパナソニック両社の強みを持ち寄り、競争力を高めながら新たな生活スタイルの提供にチャレンジしていきたい」とコメントしたが、トヨタ社内では誰もそう受け止めてはいない。
「要はトヨタがお荷物事業を切り離したということだ」と、トヨタの内情に詳しい全国紙経済記者は断言する。トヨタが早くからトヨタホームをはじめとする住宅事業を手放したかったのは周知の事実。トヨタホーム創業時に想定していた住宅と自動車をセットで売り込むのは難しく、・・・