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ロシアの野望「ベラルーシ併合」

プーチン政権「延命」の秘策

2019年12月号

 人権弾圧や強権政治で「欧州最後の独裁者」といわれるルカシェンコ・ベラルーシ大統領(六十五歳)は昨年六月、ベラルーシ東部の町モギリョフを視察した際、ロシアとの国境地帯を眺めながら、「まさにここが前線であり、この数年が勝負だ。われわれが持ちこたえず、失策を犯すなら、あの国の一部になってしまう。神はウクライナ東部のように、新たな戦争を許すかもしれない」と語った。ベラルーシのメディアが伝えた大統領の独白は、好戦的な武将を頂く隣の大国に吸収されかねない戦国大名の悲壮感と共通する。
 ロシアのベラルーシ併合圧力は欧米も憂慮しており、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は最近、「ロシアによるクリミア併合のシナリオが、バルト三国ではなく、ベラルーシで繰り返される恐れがある」と警告。ポーランドのチャプトビッチ外相も、「ロシアのベラルーシ併合は現実的脅威だ。NATOと欧州連合(EU)はベラルーシの主権を擁護すべきだ」と強調した。
 プーチン政権はベラルーシ併合だけでなく、ウクライナ東部の親露派支配地区、ジョージアから事実上分離したアブハジアと南オセチア、ロシア系住民・・・