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連載

広告を裏読みする 第23話

「新聞広告の日」のお寒い企画

2020年11月号

 毎年十月の新聞週間に開催される新聞大会。新聞協会賞の授賞式などが行われるが、今年は新聞週間の約一カ月後、十一月二十六日に神戸で開かれる予定だ。新型コロナウイルスの影響ではなく、予定されていた東京オリンピック・パラリンピックの期間から時間を置くために二年前から決まっていた日程である。
 新聞週間中は、「新聞配達の日・新聞少年の日」(週間中の日曜日)に加え、「新聞広告の日」(毎年十月二十日)が定められている。広告の日には、新聞協会から広告賞が贈られる。今年も従来どおり都内で授与式が行われた。
 その当日、朝日新聞の朝刊に掲載された企画広告は業界内で大きく注目された。第五面に「広告はつまらない。広告は嫌いだ。広告なんて。」というキャッチコピーが大書された全面広告。コピーに続けて「それでも広告は、時に企業のメッセージを超えて、人の心を揺さぶり、時代を象徴し、社会を動かす」という文章が並ぶ。最終的には、六つの企業の広告プランをネット上で募集するという、「#広告しようぜ」というキャンペーンの告知であることがわかるという仕掛けになっていた。
 驚かされたのは同一紙面で・・・