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連載

西風 475

神戸「震災の記憶」と変わる街

2020年12月号

 十二月四日からの十日間、神戸市内の東遊園地を会場として、イルミネーションのイベントが開催される。阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する目的で毎年開催されてきた「神戸ルミナリエ」が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、規模を大幅に縮小した代替イベントに変更されたのだ。これまで東遊園地と同様に会場となってきた旧居留地の仲町通りは外され、遊園地の一部や市内各地の屋外ビジョン、デジタルサイネージを活用するという。
 震災の発生した一九九五年から開催され、期間中には三百万人以上の来場者を集める年末の風物詩になったルミナリエではあるが、開催の危機はこれまでもあった。スポンサーの減少などにより、当初は二週間だった開催期間も、二〇〇七年には十二日間に、一五年からは十日間に縮小されている。地元商店街の関係者が語る。
「今年は新型コロナの影響という理由で中止になってしまったが、これがきっかけになり、来年以降は規模が小さくなってしまうことが危惧される」
 来年一月十七日には、震災から二十六年目を迎える。四半世紀が経過して、良くも悪くも震災の「風化」は進んでいる。
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