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政治

菅政権でも「女性宮家」は棚上げ

前哨戦「夫婦別姓」も早々頓挫

2021年1月号

 昨年師走の自民党でコロナ禍に紛れ、選択的夫婦別姓(別氏)制度導入に反対する保守反動のマグマが噴き出した。内閣府が第五次男女共同参画基本計画で、従来の「検討」から「必要な対応を進める」へ踏み込もうとしたところ、保守系議員が詰めかけて「伝統的家族観を壊すな」の大合唱。「更なる検討」に押し戻し、勢いに乗じて二〇〇〇~一五年の四次の計画に毎回明記されてきた「夫婦別氏」の言葉まで削除させた。
 夫婦同姓を法的に義務づける国は今や世界中で日本だけ。孤高の伝統を誇るのも一興だが、経済政策では自民党も「女性活躍」「グローバル化」の旗を振り、実社会で離婚や国際結婚が当たり前の今の日本で、法制度だけ残しても別姓の既成事実化は止めようがない。世論調査でも選択制賛成が多い傾向は定着している。自民党支持層も過半数が容認派だ。
 反対派の議員連盟「『絆』を紡ぐ会」が設立されたのは二〇年十一月二十五日。政府案が出てからのドタバタである。発起人に元閣僚の山谷えり子、高市早苗、片山さつき各氏が名を連ねた。反対理由は「家族は社会の基礎単位。名字がなくなれば絆も失われる。子供がいじめられる」など。ただ・・・