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政治

「ポスト菅」は石破か野田聖子か

《政界スキャン》

2021年1月号

「こんにちは、ガースーです」
 ネット語の「愛称」には、揶揄するニュアンスも含まれている。それはあくまで仮想空間でいじって遊ぶキャラクター名にすぎず、生命に関わる政策を決める政治家に向けて「かわいい」と呼びかけているのではない。なのにコロナ感染症が急拡大する最中、いくらネット番組「ニコニコ生放送」に出演した(十二月十一日)とはいえ、菅義偉首相本人が開口一番、笑顔でそう名乗ったら、見る側が不快を通り越してぞっとするのは当たり前だ。国民の命を預かる政治リーダーが、自己卑下してでもネット世論に媚びようとする姿は、呆れるより哀れですらある。
 番組で菅氏はGoToトラベルの全国停止について「まだそこは考えていない。いつの間にかGoToが悪いことになっている」と口をとがらせたが、週末に毎日新聞とNHKの世論調査で支持率が急落したと知るや方針転換を指示。十四日「私が決断した」と表明した。後から振り返ると、番組では強気に見えた菅氏が、内心では世論に怯え、これでいいのか迷いつつもどうしたら体面を保てるかに汲々とし、被害者意識に駆られてつい愚痴を漏らしたのだろうと想像できる。強面や愛・・・