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経済

米国の「トヨタ叩き」が再燃

「環境問題」でシェア喪失の危機

2021年9月号

 民主党政権下の米国で新たな「トヨタバッシング」が始まった。今回の標的は「クリーンカー」だ。二〇二一年七月二十五日公開のニューヨーク・タイムズ電子版で「トヨタはクリーンカーを主導したが、今や批評家たちに普及を遅らせようとしていると指摘されている」と題する記事を掲載した。
 国内自動車業界では「周知の事実」であるトヨタ自動車の電気自動車(EV)潰しだが、米国を代表するメディアで全面批判を受けるのは初めて。ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなどの米自動車メーカーは長年にわたって環境対応に消極的で、二酸化炭素(CO2)削減に貢献したハイブリッド車(HV)を量産するトヨタはクリーンカーのシンボル的な存在だったからだ。そのトヨタが環境問題で批判されるのだから、米国でのトヨタの立場が激変したといえる。
 同紙はトヨタ側の「EVを受け入れる用意はあるが、CO2排出量を削減するためにHVやプラグインハイブリッド車(PHV)に頼るのは理にかなっている。何が現実的で、車両を手頃な価格に抑えることに役立つかを知るべきだ」との反論も紹介している。しかし「トヨタは燃料電池車(F・・・