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政治

「愛子天皇」の現実味

秋篠宮家への失望が生んだ待望論

2022年1月号

 政府の安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤元慶應義塾長)は十二月二十二日、最終報告書をまとめ、岸田文雄首相に答申した。女性皇族が結婚後も皇室に残る案、旧皇族の男系男子を養子縁組で皇族に迎える案の二つを併記したが、公務の当面の担い手を確保するだけで「安定的な皇位継承策」になっていない。課題を無責任に先送りしただけだ。上皇陛下が天皇を退位するために制定された皇室典範特例法の国会採決時、政府は法施行後「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等」を速やかに検討し、国会に報告すると附帯決議で公約した。つまり宿題に形だけ答案を提出して取り繕うアリバイ作りである。
 二〇一九年四月の法施行後「一連の代替わりの儀式が終わるのを待つ」として会議を設置したのは、ようやく二年後の二一年三月。代替わりの時の安倍晋三政権から菅義偉政権に替わっていた。安倍氏は当初から全くやる気がなかった。決議を条件に法案を成立させた菅官房長官に責任を押しつけた気でいたからに違いない。その菅氏もやる気が皆無だったことは、メンバーの顔ぶれで分かる。
 清家氏は労働経済学者。他は、・・・