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ミャンマー国軍「悪逆非道」の一年

擁護する日本政府と「日本財団」

2022年2月号

 ミャンマー国軍がクーデターに踏み切ってから一年が経った。ミンアウンフライン総司令官率いる国軍は、民主化を求める国民に対し、容赦のない弾圧を続ける。ミャンマー経済は大きく冷え込み、国民は貧困にあえぐ。「ミャンマーに太いパイプを持つ」と期待された日本政府は国軍を擁護する姿勢を示しており、ミャンマー国民たちからは怒りと失望の声が上がっている。
「クーデターのせいで多くの人が亡くなっているのに、『静かな外交』などと呑気に言わないでほしい! 日本政府は結局、何もできていないということ。がっかりだ」  
 日本で暮らすミャンマー人の女性は、一月十日の朝日新聞に掲載された丸山市郎駐ミャンマー大使のインタビュー記事を読み、失望の色を隠さなかった。丸山氏は、日本の対ミャンマー外交について「欧米にない独自のチャンネルを持っている」と強調。「日本政府の要求を外に見える(露骨な)形で突きつける外交は、ミャンマーにおいては逆効果になる」と語り、「静かな外交」で国軍を説得していく姿勢を明かしていた。  
 丸山氏はクーデター直後の昨年二月二十日、最大都市ヤンゴンで民主化を求めるデモ・・・