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政治

岸田の旧友「経済指南役」が招く災厄

官邸に集う「三流人材」の面々

2022年12月号

 商工中金の社長が交代するのでは―。こんな観測が金融業界で流れている。しかもこれが首相、岸田文雄の経済政策に直説影響するという。
「四年前に就任した商工中金の関根正裕社長が、早ければ年明けに勇退するという話が流れ始めたのは秋に入ってから」
 金融業界担当の記者はこう語る。後任には経済産業省から天下りした専務執行役員の鍛治克彦の名前が挙がっているという。問題は、その理由。金融業界内では「関根氏が首相補佐官として官邸入りするという話がまことしやかに囁かれている」(前出記者)。
 関根は開成高校時代の岸田の同期。共に野球部で汗を流し、二人で二遊間を守っていたことで知られる。岸田が東京大学受験に三回失敗して早稲田大学法学部に進んだ一方、関根は一浪後に早稲田の政治経済学部に入っている。
 そして官邸で気の休まらない岸田はこの間、肝胆相照らす間柄である関根と定期的に会っているという。首相動静で関根の名前が確認できるのは今年九月七日の会食のみ。しかし「動静に出ないものの、関根と会っているケースが何度もある」と、ある金融業界の情報筋が明かす。たとえば「今年七月の・・・