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経済

米国株「強気相場」に御用心

「壮大な七銘柄」AIバブルの行方

2024年2月号

 新年早々、威勢のいい言葉が市場を駆け巡っている。ダウ平均やS&P500指数など多くの主要株価指数が史上最高値を抜いて新たな強気相場を形成している。だが、これは超大型テック銘柄や半導体関連銘柄による跛行色相場(値動きに偏りのある相場)だ。利益を出す巨大企業が牽引する「上品なバブル」ともいえる。バブルの顔をしていないゆえにその付き合い方は難しい。
 高値を付けているのは人工知能(AI)を巡る技術革新、経済安全保障(国内回帰、米国中心のサプライチェーン再構築)という「二大メガトレンド」の銘柄群だ。
 金利が高い景気の終盤局面では、高金利に強く、売り逃げしやすい大型株が高流動性銘柄という点でも好まれて買われ、時価総額は膨張して市場を歪めている。
 米国を代表する超大型株の七銘柄を意味する「マグニフィセント・セブン」(壮大な七銘柄、M7)は次の銘柄で構成される。
 ◦マイクロソフト◦アマゾン・ドット・コム◦メタ・プラットフォームズ◦アップル◦アルファベット◦エヌビディア◦テスラ
 バンク・オブ・アメリカのアナリストであるマイケル・ハートネット氏・・・

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