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政治

裏金問題「連座制導入」は無理筋

世論に媚びる与野党と「令和臨調」

2024年3月号

 熱狂は時に、冷静で的確な判断を誤らせる。頭では分かっていても治せないのが、人間の性だ。「政治とカネ」の問題を性懲りもなく繰り返す自民党議員はもとより、再発防止の「切り札」のごとく政治資金規正法への連座制導入を唱える野党議員や有識者も同じ轍を踏みながら、世論を意識して気付かぬ振りを続けている。
 2月2日、経済界、労働界、学界の有識者らで作る令和国民会議(令和臨調)が政治資金制度改革に関する緊急提言を発表した。自民党の主要派閥が政治資金パーティーを利用した裏金作りをしていた問題を受けてのことだ。
 国会論戦でも焦点となった政治資金規正法違反をめぐる政治家に対する罰則の強化に関しては、新たに内閣府に監督機関として「政治資金委員会」を設けるとし、それを前提に連座制の導入を唱えた。「会計責任者が規正法違反で禁錮以上の刑を受けた時、検察官は連座訴訟を提起し、裁判所は政治団体の代表者の公民権を五年間停止できる」という内容だ。
 30年前の「平成の政治改革」を民間の立場で推進した「政治改革推進協議会(民間政治臨調)」の流れをくむ令和臨調には、民間政治臨調でも中心的役割・・・