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政治

立憲民主党に広がる「選挙楽観論」

政権交代の覚悟なき「弛緩野党」

2024年5月号

 立憲民主党が、結党以来、最大の上げ潮に舞い上がっている。
 4月28日に投開票された衆院三補選で快進撃を果たしただけでなく、次期衆院選での大躍進を予測する「数字」がもたらされたからである。
 同党は3月中旬、3年ぶりに全国289の衆院選挙区を対象に世論調査を実施した。
 調査によると、現時点で衆院選が実施されれば、選挙区で過半数(145議席)を大きく上回る議席を獲得し、比例代表とあわせても自民党を抜いて第一党に躍り出るという「信じられない数字」(幹部)が弾き出されたのだ。
 立憲民主党は、次期衆院選に過半数をわずかに超える240人(比例代表含む)以上の候補者擁立を目指しているが、いまだに内定者は176人(4月23日現在)で足踏みしている。
 それなのに「候補者未定の選挙区でも、日本維新の会の地盤である大阪・兵庫を除いて都市部で軒並み自民候補を大きくリードしている」(前出幹部)という。
 近来まれにみる上げ潮に、昨年暮れからくすぶっていた旧民主党出身の人気者、明石前市長・泉房穂が「救民政権樹立」を旗印に新党を立ち上げて政権交代・・・

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