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社会・文化

世界「カフェ文化」の新事情

巨大チェーンが「乱立」する理由

2024年5月号

世界でカフェチェーンの膨張が止まらない。3万8千店以上を世界展開する米スターバックスを追うように、中国で2つの巨大チェーンが台頭、英国やタイのチェーン店もグローバル市場で存在感を高めつつある。一方、スタバが2店舗しかないオーストリアのように欧州では各国が独自のカフェ文化を維持する。アジアでは経済成長とともに食やライフスタイルの米欧化が進み、スタバが劇的に普及したが、今、日本や韓国、ベトナムなどで独自の世界観を持つチェーンが急成長している。一方、カフェの主力商品はコーヒーから生クリームや抹茶、豆乳を使ったスイーツ系に変わり、脱カフェインが加速している。
「COTTI」の看板を掲げた見慣れないカフェが昨年夏以降、本郷、池袋、早稲田、上野など都内で急増している。中国発のカフェチェーンで中国語表記では「庫迪咖啡(COTTI COFFEE=コッティコーヒー)」。2022年10月に中国・福建省に1号店をオープンしてから1週間に100店のペースで中国全土に展開。海外展開も始め、日本に続き昨年12月にはタイ・バンコクにも出店した。今年3月時点で世界で7,000店を突破した。
中国に・・・

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