失速の「進次郎」
出番を誤った「選挙の顔」
2025年10月号
自民党は11月15日に結党から70年を迎える。以来、46回目となる10月4日投開票の総裁選。およそ1年半に一度の割合で行われてきた計算になる。過去にも勝者が事前に分かりきった戦いがあったが、今回ほど期待外れの「敗者復活による消化試合」は珍しい。立候補した顔触れは昨年の総裁選の2位から6位の5人だ。その中で当初、本命視されていた小泉進次郎農相が「安全運転」でゴールを駆け抜けそうだ。
盛り上がりを欠いた最大の要因は、徹頭徹尾「内向きの論理」に支配されていたことにある。総裁選の日程からしてそうだ。7月の参院選から石破茂首相が退陣表明するまで49日。物価高対策など課題が山積する中、異論が出ることなく9月22日告示、10月4日投開票の日程を決めた。「石破降ろし」の過程で生じた総裁選前倒しの是非を巡り、各都道府県連に意思表示を求めたため、地方への配慮から党員参加型(フルスペック型)が望ましいとの判断だ。「政治空白」が80日近くになることへの懸念は一切顧みられなかった。
直後に解散ができない総裁選
「減税や補・・・
盛り上がりを欠いた最大の要因は、徹頭徹尾「内向きの論理」に支配されていたことにある。総裁選の日程からしてそうだ。7月の参院選から石破茂首相が退陣表明するまで49日。物価高対策など課題が山積する中、異論が出ることなく9月22日告示、10月4日投開票の日程を決めた。「石破降ろし」の過程で生じた総裁選前倒しの是非を巡り、各都道府県連に意思表示を求めたため、地方への配慮から党員参加型(フルスペック型)が望ましいとの判断だ。「政治空白」が80日近くになることへの懸念は一切顧みられなかった。
直後に解散ができない総裁選
「減税や補・・・