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ハンガリー「親露政権」の延命術

議会選勝利へ「禁じ手」連発

2026年4月号

 ロシアのウラジーミル・プーチン政権が最重要視する選挙がある。4月12日に投開票が予定されるハンガリーの議会選だ。欧州指導者の中で最長の16年権力の座にある首相ビクトル・オルバンは、欧州連合(EU)内で一貫して親露姿勢を取り、対露制裁やウクライナ支援に横やりを入れてきた。与党の劣勢が伝えられるなか、介入工作を巡る憶測が飛び交っている。
 ハンガリー各地の街頭では、ウクライナ大統領ボロディミル・ゼレンスキーのポスターがいたるところに貼られている。AIで加工された写真にこんなメッセージが書き込まれている。「ゼレンスキーを最後に笑わせるな」。
 選挙戦を争う野党「ティサ」の党首ペーテル・マジャルや、欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエンらEU幹部とゼレンスキーを並べたポスターも目立つ。EUや野党がウクライナと結託していると印象付け、ウクライナ支援に無駄な資金を費やしている、ハンガリーを戦争に巻き込もうとしていると訴えるキャンペーンだ。
 選挙戦で敵をつくりあげるのはオルバンの常とう手段だ。かつては、東欧の民主化支援に関与したハンガリー出身の投資家ジョー・・・

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