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連載

現代史の言霊  第102話

10月の開戦-米国「テロとの戦い」開始 (2001年)
伊熊幹雄

2026年10月号

この戦争に中立の立場はない
ジョージ・W・ブッシュ米大統領

 中央情報局(CIA)を筆頭に世界最強を誇る米国の情報機関は、今も癒えない古傷を抱えている。
 2001年9月11日の米同時多発テロ事件を防げなかったことだ。当事者たちにとって痛恨の極みと言えるのは、米国への攻撃が迫っていることを示す予兆がふんだんにあったにもかかわらず、それを見落としたか、または読み違えてしまったことだ。
 CIAが、アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディンを本格的に追い始めたのは、同時多発テロ事件より8年以上前の1993年2月、ニューヨークの世界貿易センタービルが爆破された時からだ。地下駐車場で車を爆発させ、ビルを土台から破壊するというものだった。猛烈な爆発で6人が死亡し、千人以上が負傷した。建物自体はこの時は揺るがなかった。
 実行犯はクウェート生まれのパキスタン人、ラムジ・ユセフ。犯行時25歳。英国で電気工学を学び、仲間内では「英語と爆発物に強い」と重宝がられた。爆破事件から2年後の95年、パキスタンのイス・・・

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