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安泰「プーチン王朝」の死角

タンデム体制は揺るがないが

2010年2月号

「メドベージェフ大統領とプーチン首相の間には価値信条や政治スタイルに違いはあるが、関係は良好であり、プーチン院政は強力に働いている」(クレムリン筋)。
 ロシア史上異例の二頭(タンデム)体制は、グルジア紛争と金融・経済危機という二つの試練に直面した。しかし、メドベージェフの頼りなさも、「手動統治」と呼ばれるプーチンの直接介入により、タンデム体制が瓦解する危険はなくなった。「プーチン王朝」とも呼ぶべき現在の状態は長期にわたり安泰だと内外からみられている。しかし、目下の「経済対策」という課題や、その他「死角」とも呼ぶべき不安材料もある。

課題は「経済近代化」


 金融・経済危機以降、両者に対する国民の支持率は下降傾向にあったが、経済の底打ち観から、昨秋あたりから支持率は上昇している。昨年十二月十三日に実施された世論調査によると、メドベージェフに対する支持率は六〇%、不支持率は一二%、プーチンに至っては支持率が六九%、不支持率は九%である。当然のことながら、プーチンの支持率の方が常に高い。国父・・・