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経済

自信みなぎる中国三大石油

いずれスーパーメジャーを追い抜く

2010年4月号

 二十世紀の石油産業を支配したのはエクソン(現エクソンモービル)をはじめとしたセブン・シスターズ(世界を支配する七人の魔女)であった。彼らは「アクナキャリー協定」と呼ばれる極秘契約であらゆる地域のシェアと価格を決め、莫大な利益を上げてきた。
 現在でもサウジアラムコを筆頭とする中東産油国国営石油企業を除けば、エクソンモービル、ロイヤル・ダッチ・シェルをはじめとしたスーパーメジャーは隠然たる影響力を国際石油市場に与えている。しかし、そうした強大なメジャーをも凌駕する勢いで、ほどなく世界の石油市場を掌中にするとみられているのが中国三大国営石油企業の中国石油天然気集団公司(CNPC)、中国石油化工集団公司(SINOPEC)、中国海洋石油総公司(CNOOC)。いわゆるスリー・ドラゴンである。
 中国は名だたるシンクタンクが抱く懸念をよそに、昨年も年率八・七%の経済成長を達成するなど、金融危機後の世界経済を独りで支えている。日本企業も家電や石油化学製品の中国向け特需によって景気の二番底を防いでいる。世界経済の牽引者は中国だが、その躍進の中でもひと際存在感を増しているのが・・・