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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》NHKと相撲協会

腐敗の「共同正犯」

2011年3月号

 三月十三日に初日を迎える予定だった大相撲春場所は開催されない。六十五年ぶりの本場所中止という事態となり、日本相撲協会を巡る報道合戦は凄まじい。「なぜ突然」というほどに、八百長の存在を裏付ける報道も噴出した。
 しかし、これほどまでに騒がれながら、ひとつの重要な視点が欠落している。日本放送協会(NHK)報道局スポーツ報道センターの元職員で、現在ジャーナリストの立花孝志氏はこう語る。
「本場所を独占中継するNHKにも責任の一端がある」
 本誌もかねてから指摘している通り、相撲協会が元来どうしようもない組織であることは自明だった。一般常識に欠ける力士の集団でしかない協会を飼いならしてきたのはNHKである。その癒着ぶりをみれば、両者は「一心同体」とさえいえる。相撲協会をここまで腐らせたのはNHKなのだ。

横審委員長の椅子を買った


 相撲協会とNHKの関係は、興行主と放映権者である。そしてそこには当然、「放映権料」が発生する。両者の関係の「根深さ」はこれまでの放映権料の推移・・・