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経済

「包囲網」に干上がるサムスン

ついに衰退期に入ったか

2011年8月号

 六月中旬、在京の大手新聞社や専門紙、主要経済誌などのエレクトロニクス担当記者ら十人近くが韓国ソウルに旅立った。行き先はソウル市瑞草区のサムスン電子本社。一行は、サムスンの日本法人である日本サムスンが二泊三日の旅費、食費、宿泊費とも提供する、年一回の「サムスンツアー」の参加者である。
 昨年のツアーに参加したある記者によると、「取材スケジュールには本社の事業部長クラスのラウンドテーブル(取材兼レクチャー)や、ソウル近郊のサムスン工場見学などがあるが、もっとも力がこもるのは夜の宴会」なのだという。
「カンナム(江南)の韓国料理店で食事し、高級クラブで爆弾酒という、ウイスキーや焼酎をビールで割ったカクテルを飲んでどんちゃん騒ぎ。翌日は二日酔いでレクチャーも頭に入らない」という情けない取材団なのだ。
 ある関係者は「高額の旅費を負担してツアーを組んで、後々全く記事が出なくてもサムスンとしてはかまわない。むしろ余計な記事を書かせないためのガス抜きがツアーの目的なのだ」と解説する。日本で反感を招きかねないサムスン礼賛記事こそ同社にとっては迷惑で、年に一回のツア・・・