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経済

トヨタ「プリウス時代の終焉」

ハイブリッドは「時代遅れ」

2011年8月号

 いよいよ世界の自動車業界が、本格的なプラグインハイブリッド(PHV)時代に突入しようとしている。昨年、PHVを市場投入した米ゼネラル・モーターズ(GM)に続き、先頃、本格参入を発表した独フォルクスワーゲン(VW)など、巨大自動車メーカーが続々とPHVの製品化にハンドルを切り始めた。各社が続々とPHVに参入する事実は、一見するとハイブリッド(HV)技術で先行するトヨタ自動車に各社が追随してきたようにもみえる。が、現実は全くの逆だ。この潮流が意味するところは、プリウス型HVの「否定」にほかならない。PHVの登場で「プリウス」を金看板とするトヨタのHVが、まさに「時代遅れ」となる危機を迎えているのである。表向き好調な販売を続ける傍らで、PHVの荒波に呑みこまれようとしている、HVの命運はまさに風前の灯だ。

開発思想が全く違う


 二〇一一年五月、オーストリア・ウィーンで開かれた国際自動車シンポジウムで、VWグループは「一三~一四年をめどにPHVの生産を開始する」と発表し、話題をさらった。VWは〇八年に・・・