ＴｈｅＰｏｌｉｔｉｃｓＯｆ ＣｒｉｓｉｓＭａｎａｇｅｍｅｎｔ ＰｕｂｌｉｃＬｅａｄｅｒｓｈｉｐＵｎｄｅｒＰｒｅｓｓｕｒｅ ＡｒｊｅｎＢｏｉｎ，Ｐａｕｌ’ ｔＨａｒｔ，ＥｒｉｃＳｔｅｒｎ，ａｎｄＢｅｎｇｔＳｕｎｄｅｌｉｕｓ ＣａｍｂｒｉｄｇｅＵｎｉｖｅｒｓｉｔｙＰｒｅｓｓ２００６ $39.00 

巨大文明社会に住む二十一世紀の人々にとって、危機は往々にして技術の不具合によって生まれる。飼いならしたはずの技術が人間社会に対して牙を剥いた時に現れるといってもよい。 　

その場合、「大事件の裏には大原因があるに違いない」という単純な捉え方では、危機の本質は見えないし、危機の予防も減殺もできない。 　危機の芽はシステムそのものの中に潜んでいることがほとんどだからである。 　

現代社会は、リスク社会でもある。リスクを普通のものとして想定内に閉じこめる「リスクの普通化」が社会に組み込まれている。 　しかし、それが行きすぎると、「これだけリスク管理が徹底しているのだから、少なくともここでは危機は起こるはずはない」と・・・