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社会・文化

国際刑事裁判所 「見殺し」の非道

日本「平和主義」の崩れる理念

2026年9月号

 米国のトランプ政権による国際刑事裁判所(ⅠCC)攻撃が常軌を逸している。赤根智子所長らを制裁対象にするだけではなく、ICCそのものの「解体」まで宣言している。
 ICCは大きな惨害をもたらした第2次世界大戦への「反省と教訓」を経て、人類が到達した英知と良心の結晶ともいえる組織だ。
 戦争を抑止し、戦争犯罪を裁く最後の砦が存続の危機にあるのだが、日本政府は高市早苗首相の「大変残念に思っている」「日本の立場と相いれない」という微弱な反応である。
 われわれは、唯我独尊、支離滅裂のトランプ政権に「NO」どころか諌言さえできず、「国益」を大義名分にした媚態をまた見せられるのだろうか。
 同政権の姿勢の背景には、イスラエルのガザでの軍事行動に対して、ICCがネタニヤフ首相に逮捕状を出したことがある。イスラエル支持の福音派への配慮が過ぎて、米国はいまやこの国の属国といってもいい。
 それだけではない。トランプ大統領及び政権高官は、ベネズエラのマドゥロ大統領拘束やイラン攻撃をICCが戦争犯罪と認定し、彼らの任期終了後に訴追することを恐れているとの見・・・

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